明日２００８年が終わりますが、かなり感慨深いものがあります。こんなに世界中を回り歩いた年は、かつてなかった。今年一月から思い出してみると、日本-NY-上海-日本-Berlin-Cork(Ireland)-Berlin-Paris-日本という順に、今やっと振り出しに戻っている気分だ。アートだけに生きた、本当に幸せな一年だった。これが幸せと呼べなくて、他になにを幸せと呼べるのか。
半年ほどアイルランドにいたおかげで、時間をゆっくりと使うことを知ることができました。逆に、待たされることに慣れ過ぎて、感覚が鈍感にもなっている。前よりいい加減な人間になっている事は、間違いない。いいのか悪いのかは、まだよくわからないが、とりあえず生きている。
来年に向けて準備することが多いので、２００８年が終わるからといっても、ぜんぜん休まる気持ちではないが、たまにはゆっくりした方がいい。正月くらいはのんびりしてみようかと思います。来年は、これまで培ってきたものがやっと芽を出す年になればいいと思います。
最近思うのだけれど、前ばかり見ていたせいで気がつかなかった事が、本当に多い。たまには振り向いてみようか。KGS（久保田組スタジオ）は、こんなに大きくなりましたが、構造は複雑になってしまった。整理整頓が苦手なのも、そろそろ考えた方がいい。雑な人生にも程がある。それについて、来年考えてみることにします。波乱の予感。
それにしてもスタジオが巨大化したねぇ。もう、一生モノだね。
まとめるとこの一年間で滅茶苦茶世界を飛び回ったなぁ。凄いね。
いや、新スタジオ建設中に思ったんだが、まわりの畑、今後遺産相続時の税金対策等で売られて住居になる可能性が高い。だからこの陸の孤島楽園の存在も永遠とはいかなそうだよ。
あと、最近学生あがったばかりの若手アーティストは、ちょっとでも自然環境が厳しいと適応できなくなるタイプ多し。これまで見られてきたようなガテン系は希少。それも、大学のお友達同士でつるんで仲良くアトリエは借りる傾向があるみたい。ファックだね。
来年、金に余裕あれば（なさそう）メキシコに行ってみたいんだがなあ。
これが幸せと呼べなくて、他になにを幸せと呼べるのか。・・・か。
響いたね。そのセリフ。
ガムシャラだったからこそ振り返ったときに感慨を覚えるんだろうね。
しかし不況の只中暗いニュースばかり煽られて、街がちっとも大晦日のそわそわした、なんだか浮かれる気分にならないのはちと寂しいね。
もともと雇用される働き方からはみ出てしまっている僕らだからこそ語れること、２００９年も声を大にして語ってこうな！
今年、なんだかリアルに感じられるようになったのは、営業をすることだ。今までは、自分は口下手だからとか、理屈をこねるのが苦手だとか言っていたが、もうそんなことは言ってはいられない。しゃべったって、何かが減るもんでもないし、ボケ防止にいいかもしれない。
不況といっても、俺は景気がいいときに儲かった経験など今まで無かったし、そんなに変わらないと思う。アトリエ近所のお爺さんと話をしていたら、景気が悪いと言っても、戦後の焼け野原に比べたら１００倍いいと言っていた。食べるものが無かったら、山で木の実でも採って一緒に食おうぜ。少なくとも、俺の周りにいる人間は、しっかり前を見ている人ばかりなんで、心強い。
アトリエ建設がもう少しで終わるから、今度寒風吹きさらしの中で、BBQでもやって盛り上がろう。
必ずうまくいく。