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外人局
2007年08月28日

幸運な事に、来年もベルリンにいることができるようになった。だから必然的にビザというものを取らなければならなくなる。経験者にはわかるが、これがまたメンドクセー事この上ない。集めなければならない書類数知れず。それもドイツ語や英語にしたりと、デスクワークの苦手な私には、ポピピです。とうとう、その日がやってきた。

いままで苦労してそろえた書類達が何やらモノを言う日です。朝8時に、外人局に到着、指定された部屋に行く(この予約を取る為だけに、一ヶ月前、3時間ほど椅子に座って待った、アホらし)。そして、おばさんに書類提出。おばさんは、ドイツ語しか喋ってくれないので、あんまりわからない。普通、ドイツ語がしゃべれる人に付き添ってもらうらしいが、私はチャレンジャーなので、パリの時から外人局には一人で来るようにしている。今まではうまくいった。

今日の怖い顔のおばさんは、違う部屋に行けとか、妙な事を言い出し、その部屋に行くとまたもや他のおばさんが、お前は誰だ?ベトナムの部屋はここじゃない(オレは日本人だ)って雰囲気になるなど、少したらい回しにされてしまった。でも、ここでめげずに、素直にたらいになっていれば、道はおのずと開ける。これが久保田流処世術。2時間後に、無事ビザを取ることができた。          よかったよかった。

山ごもり
2007年08月26日

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苦労して作った新作と、めちゃくちゃ日焼けしたカッコイイ私。黒いのは、日焼けじゃなくて刺青だけど、知っての通り。
人々とのふれあいから生まれた新作。近日、Portfolio内に追加予定だよ。

POSTED1 とうとう来たよ
2007年08月23日

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どうもお久しぶりです。しばらくベルリンを離れ、ネットが繋がらない所で山ごもりの修行をしていました。すごく強い衝撃を受ける体験でしたが、その話は、今度また・・。ところで、以前、アイルランドの作家が久保田組スタジオの方に、世界中の作家のポスターを同時多発的に展示するポスター展「posted1」の作品を送ってくれましたが、久保田の手違い(ドイツポストの手違いと言いたいけど)で大幅に到着が遅れ、8月の初めにとうとうやってきました。スタジオのヌシ、山田君が第二スタジオの方に、掲示板を作ってくれて、今そこで展示されています。山田君ありがとう。

ポスター自体は、ただの紙だし、そんなに強い印象を得るものでもないと思いますが、ここまでこのポスターが来るプロセスと、いろんな国の作家が参加してるってことで、じわじわその意味を感じてもらえればいいと思います。あんまり深く考えないでね。2009年から 「レジデンス小屋」の建設を予定しており、こっちでこれといったアーティストを見つけたら、宣伝しています。2010年には、作家を迎えられればいいと望んでます。今回のポスター展は、初めの一歩というところですかね。

DOCUMENTA 12
2007年08月02日

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最近忙しくしているのだけれど、やっぱりドクメンタは、行っとくべきかなと思い、急遽カッセルへ出かけました。この期間は、ホテルが満員と聞いていましたが、平日ということもあり、中級の宿を取ることができました。5年前の、DOCUMENTA 11には、フランクフルトの友人を訪ねた時に、偶然見に行く事になり、何故かStadelschle(フランクフルトの美術大学)の軍団の乗るバスに紛れ込んで、見に行ったのを思い出します。前回は、映像が多過ぎて、やたらと疲れ、ドクメンタは疲れるから見たくねーという印象だった。まさか、5年後にドイツに住んでるとは・・・。今回の展示は、前回の教訓なのか何なのか知らないけど、各種媒体が平均的にちりばめられ、映像に苦手意識があったオレでも楽しめた。この五年で、自分の脳も少し進歩したせいか、何もかもが難解に思えた11に比べ、共感できるものがあった。

それにしても、規模が半端じゃ無い。それほど大きくはないカッセルではあるけど、街中の文化施設に、作品が振り分かれていて、でも、ばらばらになるわけでもなく、それぞれの作品や展示空間とされてる施設に、関係性があったりする(来ないとわからないけどね)。

一日目に、ドクメンタの展示の中心のStaattheaterとかDocumenta Halle、Neue Garerieなんかを見て、いいかげんつかれたぜ、と思った。2日目は、もう現代美術は見たくねーよ、という心境だったので、カッセル各地に点在してる現代美術作品は無視して、地球の歩き方に載ってて、星が3つついてる 壁紙博物館 ってのを、妻も見たそうだったので、見に行く事にした。入ってみたら、展示してある壁紙どもと一緒に、なんかドクメンタの作家がコラボレーションしていて、驚いた。おうおう、ゆっくり壁紙見せろよ、と思う反面、予想を裏切られたのが少し楽しかった。

その後も、地球の歩き方に星2つだぜ! と不純な見方で観光地を見て回る間に、必ずドクメンタの作品と出くわし、結局はほとんど見てしまう事に・・・。素晴らしー。今回は、前回と違いノーストレスで全部見れたよ。お母さんが、人参の嫌いな子に、人参を食わせる為に、ハンバーグに混ぜて食わせるような(違うかな?)。

古代史が好きなので、その方面の博物館にも行けたし、思いつきの旅だったが、勉強になることの多い、密度の濃いものになった。カッセルは、フランスに占領されてたこともあるせいか、中世の工芸製品のデザインがすごくかっこ良かった。ドイツは、ゴツいだけじゃないんだね。ビールも飲んだし、楽しかったよ。

写真は、ドクメンタ12 に出してる、中国人の作家 アイ ウェイウェィ の作品。最初は立っていたけど、雨が降って倒れちゃったらしい。わざと倒したのではないみたいだ。でも、倒れた方が、迫力が出てていいです。さすが、ドクメンタ。