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2008年
2008年12月30日

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明日2008年が終わりますが、かなり感慨深いものがあります。こんなに世界中を回り歩いた年は、かつてなかった。今年一月から思い出してみると、日本-NY-上海-日本-Berlin-Cork(Ireland)-Berlin-Paris-日本という順に、今やっと振り出しに戻っている気分だ。アートだけに生きた、本当に幸せな一年だった。これが幸せと呼べなくて、他になにを幸せと呼べるのか。

半年ほどアイルランドにいたおかげで、時間をゆっくりと使うことを知ることができました。逆に、待たされることに慣れ過ぎて、感覚が鈍感にもなっている。前よりいい加減な人間になっている事は、間違いない。いいのか悪いのかは、まだよくわからないが、とりあえず生きている。

来年に向けて準備することが多いので、2008年が終わるからといっても、ぜんぜん休まる気持ちではないが、たまにはゆっくりした方がいい。正月くらいはのんびりしてみようかと思います。来年は、これまで培ってきたものがやっと芽を出す年になればいいと思います。

最近思うのだけれど、前ばかり見ていたせいで気がつかなかった事が、本当に多い。たまには振り向いてみようか。KGS(久保田組スタジオ)は、こんなに大きくなりましたが、構造は複雑になってしまった。整理整頓が苦手なのも、そろそろ考えた方がいい。雑な人生にも程がある。それについて、来年考えてみることにします。波乱の予感。

スタジオ改名
2008年12月27日

忘年会シーズンに突入し、飲んだくれの日々が続いています、ガンマ久保田です。
昨日は昼間、スタジオ建設作業で壁にトタンを打ちつけました。それにしても寒かったです。風が寒さに追い打ちをかけてきましたし。それでもお手伝いに来てくれたTomityさんに感謝です。2月までに完成予定ですが、これを機に 久保田組スタジオ という長い名前からもっと簡単なスタジオ名に変えたいと思います。時間があれば、スタジオ壁にサインもでっかく書きたいと考えている。

最近の美大生は、学校のものすごく便利で快適な設備を使う事に慣れてしまっているせいか、僕のスタジオのように自然の環境をもろに感じるところはやりにくいのかもしれません。実際使ってくれている作家は、美大等教育機関から出て社会人となり何年かもまれた方々で、一匹狼的に作家活動されている人が大半です。だから見た感じアートの流行とかに関係のない個性を持っている人が多い。一人一人で借りているんで、仲良しグループで使っているアトリエとは雰囲気も違う。これからも、そういうシビアな環境の中にいても、アートを続けたいという人が集まって、ここで制作してくれればいいと思います。

スタジオの新名称は、ムラヤマなんとか と、ムラヤマという言葉をつけたいと思ってます。
武蔵村山には、武蔵村山にしかできないことがあります。畑の真ん中でないと出来ないこともあります。

芦別(あしべつ)
2008年12月23日

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週末、北海道に引っ越した吉岡さんを訪ねて芦別市に行ってきました。吉岡さんは、ムサビ時代の先輩で今までの人生の中で大変お世話になった人です。誰にも話せない悩みも、吉岡さんだけには話せたものでしたので、僕はかなり救われてきました。パリ滞在も半年間一緒の期間を過ごしたので、一緒にノルマンディーとかに行きました。世界男根彫刻大会in Koreaも一緒に行き、吉岡さんが優勝しました。
今は、違う方面の木工の仕事の方で頑張って奥さんの昌世と息子ユウゴと故郷芦別で暮らしています。

芦別は、一面雪に覆われ足元つるつる状態でした。ここはかつて炭鉱で栄えた街なので、今でもその名残があります。石炭から観光へと産業の比重を変えて久しいのだが、うまいこと行っていない様子。何故だか、僕は炭鉱に引き寄せられる。以前も筑豊炭田に行ったことがあります。歴史マニアではあるけれど、炭鉱マニアではない。でも何故に。

炭鉱の街というのは、朝鮮人労働者が働かされていた影響なのか、ホルモン焼きがかなり美味い。芦別も例外でなく、吉岡さんに行きつけの 熊っこ という店に連れて行ってもらった。一切れがかなり大きくて食べ応え有りでした。γ-GPTを気にしながら焼酎を飲みまくりました。

町中にある芦別の歴史資料館へ行きましたが、炭鉱関係のモノだけでなく、縄文遺跡やアイヌの文化も見ることが出来ました。縄文時代、ここはかなり盛り上がっていた様子です。見たこともない矢じりが沢山ありました。明治時代に開拓民が芦別にやってくる前は、アイヌの人たちがかなり住んでいたらしいです。町を流れる一級河川 空知川(そらちがわ)をハイライトを吸いながら眺めつつ、その当時を想像する時間は、なんとも豊かな時間でしたよ。

写真は、炭鉱で使っていた削岩機。

万治朗くん
2008年12月19日

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ここ2日間アトリエの建設の手を休め、ふたたび長野に帰っていました。というのは、来年12月に神奈川県民ホールで開催されるグループ展(久保田が参加)のための取材に、学芸員の中野さんが遠路はるばるいらしてくれたので、僕の作品のルーツについて御案内をしました。僕の作品は、故郷諏訪とは切っても切り離せません。一緒に諏訪大社や御柱祭についての史跡を回りました。

前日に中野さんから、現代美術に対して拒否反応をしているウチ両親に、僕の作品がいかにスゴイのか説明していただきましたが、まだ理解する気がないような感じでした。もう、目の前で車を廻してやるしか方法はなさそうです。車を廻す事が、ただ奇妙なことにしか思えないようですが、それはまだ見ていないからです。ウチの両親が僕の作品を理解できるような日が来るということは、日本国民がみんな僕の作品を理解してくれるという事と同じだと信じています。そんな日はきっとくる。それは来年の12月、神奈川県民ホールにやってくる。

写真は、諏訪大社下社春宮の近くにある 万治の石仏(通称 万治朗くん in 久保田家)。田んぼの中に存在し続けた巨石を、石工がこんな風にレリーフとからめユーモラスな仏に仕上げました。岡本太郎も絶賛した彫刻です。いつ見ても心安らぐ風貌です。

明日から北海道に行ってきます。そうです、僕はまったく落ち着きがない男です。

新スタジオ建設 進行状況
2008年12月16日

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確か約一ヵ月前に帰国して、それからというもの墨俣一夜城ペースで新スタジオ建設を行ってきました。助っ人の皆さんの協力で、驚異的なスピードで建設は進んでいます。今日は4つ目のサッシを取り付け、なんだかスタジオとしての恰好がついてきました。屋根も完成しているので、もう雨の心配も無いです。近所のおじいさんの「家らしくなってきたじゃんかよ」の声援が心に響きます。でも、一年前の冬の様に、ここに住むことは無いので、家ではないんですケド。。今日はTomityさん、千葉君が手伝ってくれました。

建設当初は、一人でやっていて急いでいたこともあり、なんでもイイや どうにでもなれ的にやってました。おかげで、この建物は土地の形が変形していることも原因で、上空からみるとかなりの「菱形」だ。。こんなところでもまた味を出してしまった・・・。真四角の建物に比べ、菱形建築(造語)というのは、造作に手間がかかる。僕は、かなり菱形建設のエキスパートになっています。武田信玄が乗り移ったとしか思えない。

明日から用事があって長野に行き、その後北海道に行くので、しばらく作業は中断。でもここまで進んでいれば、後の作業は単純なものなんで気が楽だ。なんちゃって菱形建設の御用命は、武蔵村山 久保田組スタジオ まで。

空きスペースはまだかなりあるんで、早いもの勝ちですよ。御見学随時受け付けております。

僕は心が汚れている
2008年12月12日

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最近わが祖国ジャパンは、あまり景気の良いニュースが聞かれませんが、今日スタジオの帰り道に誰もが考えるのに、なかなか見ることの出来なかったアレをついに発見!!!これは号外級のニュースです。みんなが待ちに待っていた チンコさん の登場です。それもチンコ オアシスとは、仕事に疲れた労働者のまさに桃源郷、酒池肉林です。武蔵村山にあります。

これほど堂々としたチンコは久しぶりに見たので、車を止めて撮影してしまいました。僕は、フォトショップとかで消したりという姑息な事は、決してしていません。それなのに、自分自身「これは店側のヤラセではなかろうか」とか、「この光景はきっと現実ではなく、インターネットの画面の中で、誰かが修正している」などと思ってしまうのは、現実を認識する力の欠如と世間への不信感なのだと思われます。

子供のころのように、何故無邪気に喜べないのか?それは、僕の心が大人になって曇ってしまっているからなのです。教えてくれ!!壊れかけのRadio。

Tomityさん
2008年12月10日

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あいかわらず早起きをしてスタジオ建設作業をしているが、この単調なリズムを繰り返していると、自分がアーティストだってことを忘れて、ひたすら労働者している自分に気が付く。本来ならば、本を読んだりなにかしら作品の足しになるような情報を仕入れたいところだが、そんな余裕は無さそうだ。屋根にトタンをひたすらに張る単調な作業のせいか、少しモチベーションが上がらず、今日は地面の上に寝転がって昼寝をしてしまった。

そんな時、今日も近所に住んでいる競輪選手の富田さん(別名Tomityさん)が手伝いに来てくれました。Tomityさんは、レースで怪我をして今のところリハビリ中。僕の作業を嫌な顔もせず毎日手伝ってくれている。競輪のレースの時には、勝負師の顔をしているのだろうが、普段は気さくで明るく、好奇心旺盛なイメージのおじさんだ。KEIRINの宣伝のために海外にもよく行っているようで、ベルリンにも自転車友達がいるそうだ。今日は床板を張るための下地作りをやってもらった。屋根と室内の作業が同時進行できることは、本当に助かります。毎日暗くなるまで僕の作業につきあっていただいている。一人では気持ちが滅入ってくる作業も、おかげでやる気がわいてきます。

屋根の上で吸う超辛口の煙草「峰」は、ぐっと来るなあ。

晴耕雨呑
2008年12月09日

今日はなんと、3人もの助っ人が来てくれました。毎日来てくれる近所の競輪選手Tomityさん、Roof秦、和歌山からやってきた舞台美術をやっている武田さん。計4人の作業はやはりはかどる。武田さんは、久保田組スタジオの見学に先日来てくれて、そのまま手伝いまでしてくれている。なんという人だ、信じられん。

午前中は晴れていたが、午後は雨。こんなに人が来てくれているというのに、自然というのは無慈悲でございます。途中で本降りになり、作業は中断。止まないので帰ることにしました。屋根と壁に張るトタンの量と、その値段にビビりまくり今日はダブルパンチです!!うーん、甘くない、ダイドーコーヒー BM(微糖ミルク)。

今夜はジョージと吉祥寺で呑むことになっているので、これから出かける。

夕日に向って屋根を張れ
2008年12月08日

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ムサムラで屋根張り芸術家として小ブレイク中の久保田です。犬の散歩をされている近所の方々から、温かい声援が心にしみます。今日は、屋根のトタン波板を打ち付ける為の垂木を単管に打ちつけました。久保田組第3スタジオOPENまで、あと2か月。

スタジオの借り手は、まだ決まっていませんのでお問い合わせの方、お早めに!!!!!

あと、昨日の日記の写真について 「久保田は若ハゲ説」 が浮上していると匿名で連絡がありました。ボクの毛は生えています。ウチの親父も禿げてはいませんし問題はありません。きっと目の錯覚でしょう。毛なんか有っても無くても、そんなもんどうでもいいんです。

ありがとうございます
2008年12月07日

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昨晩は、滞在させてもらっている東大和市NPO法人 創造エンジンの総会&飲み会に出席しました。彼らはアートをサポートする活動と地域の活性化の為に、日夜エネルギーを燃やしています。僕は海外を拠点にしているんで、日本からの応援支援マジでありがたいです。今は宿を提供していただいていますが、事務所の雰囲気、まるで家族のように温かいです。今日もさっきみんなで肉まん(関西からスタジオ見学に来ていただいた方々からもらっちゃった)を食べました。

今日の昼間は、昨日の二日酔いを引きずりながら、単管の上で高所作業でしたが、近所に住んでいる競輪選手Tomityさんとスタジオ使用者の千葉君が手伝いに来てくれました。Mixi で知り合ったTomityさんは、二日連続で来てくれました。ありがたいです。

こうやっていろいろなサポートをしていただいて、僕はしあわせです。これからウンコを漏らしそうになるほどのスゴイ作品を作って、皆さんのサポートへの恩返しをします。写真(創造エンジン綾木さんの日記から無断借用)は、創造エンジン理事長の山田君と事務所改造のお手伝い風景。世界を変えるというのは、地面を掘り起こす所から(ユンボとダンプは大森さんに借りました)はじめるものです。皆さんに、オンブに抱っこ、迷惑までかけて突き進んで行きます。

久保田組スタジオ アトリエ貸し出し情報

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<場所>

武蔵村山市 中央 2-94(武蔵野美術大学より自転車で30分、最寄り駅 多摩都市モノレール 上北台駅)

---駅からの貸し自転車あります---

<諸条件>
貸しアトリエ建物3棟  敷地面積120坪

第1スタジオ (彫刻、立体作品専用) 70平米

第2スタジオ (FRP、ミクストメディア専用) 30平米

第3スタジオ (絵画、小作品専用) 50平米     
            
鉄、木、FRP等加工の為の基本的な工具有り       
グラインダー、チェーンソー、丸のコ、ボール盤、高速カッター、溶接機、溶断機、ドリル、バンドソー、ハンマードリル、レシプロソー、石材用カッター、ルーター、かくはん機、三又、チェーンブロック、発電機、 高圧洗浄機、変圧器、パワーリフター 他いろいろ    


軽トラ貸します(有料)


<家賃>     
月一人 22000円 電気代込み (ただし著しく電気代がかかった場合、追加徴収します)
     
     
                     
     
     
ホームセンター コメリ 徒歩3分、 車で10分の場所にジョイフル本田 も出来ました。
     
どのスタジオも入り口はバカでかいので、搬入搬出が楽です。
     
 

毎年3月以降は、大学を卒業される方からの、入居希望が殺到しますので、お問い合わせは、早めに御願いします。


現在数組のアーティストが使用中 (最大で13名のアーティスト使用スペース有り)

**** ただいま空き有ります ****


興味の有る方は、こちらまで。メール又は電話で御連絡下さい。


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久保田弘成

otokokubota@hotmail.com
otokokubota@googlemail.com
0049 175 71 98 701 (ドイツ携帯)
080 6742 3461(日本携帯)


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株式会社 地球工藝社

〒207-0023 東京都東大和市上北台3-459-9
tel:042-562-3079
fax:042-562-3179
office@c-kogei.jp
http://www.c-kogei.jp
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アート活動、アーティストインレジデンス、助成金、奨学金申請等の情報交換の場にもなっています。    
   

助っ人登場
2008年12月04日

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かなりきつい日程なので、日が昇り空が明るくなったら作業をはじめ、暗くなったら終わる 縄文式行程で建設しています。2月中旬までに終わらせるの、かなりハードで参ってますが、昨日は調布が生んだ聖人 馬塲クンが手伝いに来てくれました。彼は青梅にある明星大学で助手をやっていて、動物をモチーフにした彫刻をやっている。数年前に久保田組スタジオを使ってくれていましたので、この建物のことは良く知っている。

すばらしい!!一人でやっていた作業は、二人になったとたんグングン進み始めました。ジョイフル本田で買った6メートルの単管を屋根に持ち上げるのは、一人では厳しい。素晴らしいタイミングで馬塲クンは来てくれました。ありがとう。この借りはいつかきっと。。。

今日はまた一人で作業しましたが、案の定ぜんぜん進まなかったでーす。足場の上り下りのしすぎで、オラウータン筋が発達するでしょう。最近、この 「風来坊&自分で建設」 生活のおかげで、自分は寅次郎なのか五郎なのかわからなくなってきました。誰か一緒に焚き火しませんか?

日本の神様
2008年12月02日

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この週末、家族と一緒に温泉旅行に行ってきました。目的地の伊豆に向かうまでの道のりで、富士山の麓にある湧水や、滝、お寺等いろんな場所に立ち寄りました。その間に思ったこと「神様多すぎねえ。。?」いろんな観光地に意味のわからん、説明を読む気にもなれない神様がたくさんいました。それは、この国の個性とも言えるけれど、外国から久しぶりに帰ってくると、神様があまりにも人間っぽくて笑えてくる。そして必ずお賽銭が投げこまれている。この外国紙幣が壁に貼り付けてある光景は、アイリッシュパブでも見たが、何かどうでもいい気持ちになる。恐るべしルール無き自然崇拝。

この後、お寺に行って境内の美しい紅葉と竹林の緑のコントラストを楽しみました。仏教についてあまり知識が無いので、そういう表面的なものしか今回は感じることができなかったのが残念です。ドイツにいたせいで、演出よりも中身を見ようとする影響を知らず知らずのうちに受けているのかもしれない。本堂にたどりつくまでのわずか20メートルで既に満足しました。

次の日、韮山の反射炉(江戸末期 外国船を打ち払うための大砲を鋳造)を見ましたが、近くにあった北条早雲がまだ相模国主になる前に住んでいた山城 韮山城、頼朝が島流し生活を送っていた蛭ヶ小島が見られなかったのが残念だ。デートや家族旅行で行く場所ではないもんな。うまい刺身食えて楽しかった。