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上海作品報告1
2008年03月02日

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こんにちは、ベルリン入りしたみすたあXです。先月みなさん御承知の通り、私は上海で久保田弘成の今後の制作の為の営業活動をしていたわけですが、その途中に、久保田さんによるベルリンからの遠隔操作で久保田作品の制作も行っていました。道具とか、ほとんど持って行かなかったので、すべて現地調達です。そこが面白い所なのですがね。

なにしろ、中国は何もかもブランドもの以外のモノは、日本の半分以下の値段で買えますから、素材には恵まれました。そのかわり、それぞれのモノの質は残念ながら劣ります。この骸骨も、石膏で出来ていますが、何度も型から抜き過ぎたせいなのか、形が甘いです。店で買ったときは、出来たばかりらしく、水分が抜けておらず重かったです。石膏の質も悪いので、すぐ割れてしまいますが、そのかわり値段は、日本円で500円もしないです。

私は、道ばたで自称 西蔵人(チベット人)に捕まえられ、彼らのその憎めない笑顔と、何気なく見せられた青龍刀に脅され、わけのわからない虎の爪を買わされました。まだ死んでからあんまり時間が経っていない虎らしく、匂いがスゴいです。ビーフジャーキーなんてものではないです。多分日本に持って帰ったら、成田の税関で捕まってしまうのではないかと思います。そんなこんなで、作品の一部にしてしまいました。

泊まっていたアパートに、わざとらしい造花がありまして、ユルい作りの骸骨との間に絶妙なハーモニーを作り出していたので、これらを組み合わせてみました(そうしろとベルリンから指令がきました)。この2つですと、あまりにも退廃的すぎて、生きる希望がなくなりそうですので、虎の爪を加えて完成です。いいでしょう。これでやっと生け花になりました。

でも結局、画廊の方からの、そんなわけのわからないヤツらから買った爪を画廊に置いて行くな!!、という無言のオーラによって、私は爪だけ外して日本に持って帰ることにしました。ですから、この作品は幻の作品と言えます。成田で、虎の爪をポケットに忍ばせ、何気なく検査を通り過ぎたみすたあXでした。ポケットがクサくなってしまいました。今は久保田組スタジオの秘密の場所に隠してあります。

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