こう見えても、私、趣味は酒を除いて考えたら読書です。家では、ほぼ読書をしている事が多い。ドイツに来る前に、古本屋で気になる本を買いあさり、事前に船便で送っておいたので、しばらくは読み終わる事は無い。それもほとんどが日本の歴史小説で、明治維新、戦国時代、南北朝の争乱あたりの小説ばかりで、偏りが激しい。どうしてこんな事になってしまったのか知らないが、その辺の話でないと、興奮できない。これは一種の麻薬の様なもので、現実から逃避する為に読んでいる気もしないではないが。背中に入ってる刺青も、もとはと言えば、この偏った読書の仕方から生まれた様なもので、吉田松陰のかっこいい生き様に惚れて入れたのだ。どうして黒くしたのかというのは、話が長くなるからまた。
たくさん読んでいると、それほど名前は有名ではないけど、すごくシブい生き方をしていた人ってのが結構いることに気がつく。たとえば明治維新なんかで言うと、坂本龍馬が超有名ですが、龍馬まで来るのに実に多くの人が、自分の命や人生を犠牲にしている。そういう人達の話を読むのが結構はまってしまう。
この間死んじゃったけど、吉村昭の小説は、歴史の中に埋もれて行ったシブい生き様の人ばかりを扱っていて、いいですよ。高山彦九郎、水戸天狗党、高野長英、前野良沢など・・・。こういう人達が、維新前夜に肥やしとなったんだぜ。忘れちゃならねえ、読んでみな。 ちなみに今は、海音寺潮五郎の「平将門」読んでるよ。ぜんぜんドイツと関係ないけど。