ベルリンのギャラリーをまわってみたが、やはりあまりゴツい作品ってのは見当たらない。やっぱり時代は、より軽く、エコロジカルで知的なものを求めているんすかね。時代を逆行してる感のあるオレの作品は、制作する環境にしても、見られ方にしても追い風の吹いてる状況とは言えないだろう。それでも信じた事をやり続けるのが、男の道と思いますんでがんばりますが。
幸い、Dead Chickensの工房(超巨大)に出入りしていて、デカイ作品が作れる環境にあるので、すごくうれしい。日本にいるときは、制作時間を作る事すら出来なかった事を考えたら、文句を言ってる場合ではないです。彼らの技術を学びながら、新しい作品を模索していきます。どうしても自動車を使った作品を作りたいんで、街中で良い素材を物色中。壊れかけた、古い型のモノは見ていて興奮して来るんで、写真を撮りまくります。たまに持ち主に、何故写真を撮ってるのかと不思議がられることがあるが、オレはアーティストなんだと言うと、納得してくれる(良い社会だね)。
写真のボロいベンツは、墓の横に止まっていた。いい味が出ている。他にも、東ドイツ製のトラバントの写真も撮りまくり、イメージを膨らましている。トラバントって車体が鉄じゃなくて、一部 紙(日本でも売ってるけど、MDFというパルプを圧縮したもの)で出来てるらしい。本当かどうか、今度解体してみたい。とにかく、制作を始めたくてうずうずしているところだ。